大企業は我々を粗悪品の肥だめにし蝕んでいないか?また現代栄養学はそれを助長していないか?

「Fed Up」というドキュメンタリー映画を見てみました。

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といっても英語で見たのでどこまで正確に理解できたかはわかりませんが、アメリカの肥満問題、特に小児肥満を取り上げた映画になっています。その裏側にも鋭くツッコンでおり、インタビュアーの質問にたじたじになる御用学者たちを見ていると笑えてきます(クリントン元大統領もその1人)。この映画に限ったことではありませんが、本当に食品業界というのは政府とグル(というよりも悪魔崇拝者とグル)になって庶民を蝕んでいるなと感じます。

「Fed up」とは「もうお腹いっぱい→うんざり!」という否定的な意味の言葉です。
Fed(Feedの過去形):エサを与える+up:上まで満ちる=お腹いっぱい→うんざり!という具合です。

まさにタイトル通りこういう映画を見る度に「うんざり」します。今回はその感想も紹介しつつ、自分の考えを述べてみたいと思います。

「市場に出回っているものが悪いはずがない」という変な期待は捨てる

インターネットが爆発的に普及する前はほとんどの人が多種多様な情報源にアクセスすることは非常に難しいものでした。個人的な感覚だとiPhone3sが出たくらいのときからでしょうか、私たちにインターネットが身近になったのは。

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正直、ネットが普及する前は手軽に情報をゲットすることができなかったので、もし現在のようにネットが普及していなければ今の自分はどれだけ洗脳されていたのだろうかと少し怖くなります。今は情報化社会と言われていますが、そうなったのもつい最近ということです。ですから、私たちは心のどこかで「テレビや新聞などマスメディアが発信することが嘘のはずがないし、嘘をつくはずがない」「大手企業が庶民を食い物にするはずがない」そんな根拠のない期待をしていないでしょうか。まずはここを捨てる必要があると思います。

もちろん私も大手メディアや大手企業が全て善良である、そう信じたいものですが、それはどうにも難しいのです。食の世界で見てもそれは全くの同じです。我々買う側の問題ももちろんありますが、提供する側のほうが明らかに巨大なパワーとコネクションを持っているため、提供する側の責任が重いと個人的には思います。

歴史を調べれば栄養学というのは食品業界の「マーケティング部門」に成り下がってしまったと言えます。ですから、現代に普及している栄養学の情報を学ぶというのは残念ながら新聞に入っている特売チラシを見ているのと同じレベルと言っても過言ではないでしょう。結局、栄養学だけに頼っていては健康体は手に入りにくいのです。新しい食事法が生まれても同時に新しい問題も生むという「いたちごっこ」にしかならないのです。

栄養学とは本来は社会学であるべき

食べ物は言ってみれば全て大地と海から生まれます。つまり、土と水と空気です。
ですから栄養学を語る上で「土、水、空気」という要素を無視することはできないはずです。これは根本です。つまり、環境問題を無視することはできないということです。

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しかし、現代栄養学はどうでしょう?栄養学のテキストに環境についての言及はあるでしょうか?栄養学のテキストには小難しいカロリー計算や必要な栄養素の量など数字はたくさん書かれていますが、食べ物の根本である「水、土、空気」についてページはどのくらい設けてあるのでしょうか?

次に経済を見てみますが、企業が利益を追求するのは当たり前です。それが悪いわけではなく、利益ばかり追求し、コストを下げ、人の健康や環境へのリスクを上げていることが問題です。我々も食を語るときに「安さ」だけを話題にするのはもう終わりにしたほうが良いでしょう。安さばかりを求めていると企業が作る粗悪品を私たちのカラダに詰め込まれることになります。そして病気になるリスクが上がる。これではまるで企業の肥だめです。遺伝子組み換え食品もバンバン入ってきます。

そして政治です。企業と政府は結びつきます。政府は外交や貿易(TPPなども)において自国の生産物が武器になります。ですから、栄養学に外交の思惑が入り込むことは決してあり得ない話ではないのです。それを示す最もわかりやすい実例が「アメリカ小麦戦略」です。

【学校給食の裏面史「アメリカ小麦戦略」 / 鈴木 猛夫】No.1〜5

 

日本がここまでパン社会、肉社会、欧米化したのは明らかな作戦の結果なのです。

ですから、こういった政治、環境、経済などの背景などを無視した栄養学はむしろ栄養学とは呼べる代物ではないのです。人を欺きかねない危険な学問となります。

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知識というのは本当に危険な面を持っています。積み上げた数々の書物の上に立っている状態になり、そして人を上から見下ろします。しかし、その土台は本を積み重ねただけで非常に不安定なのです。高くなればなるほど危険です。本を読むことが悪いわけではなく、積み上げた知識の上に立たないことが大切です。

まとまめますと、一般的に普及している栄養学はもはや学問とは呼べる代物ではないということを理解する必要があります。もはや栄養学とは枝葉です。本当の栄養学とは社会学であり、栄養素ではなく食という全体図を理解する必要があります。

Fed upの映画にあるような事態が起こるのはまさに全体像を失っているからに他なりません。先にアメリカ小麦戦略のことを書きましたが、実は最も被害を受けているのは自国民、つまりアメリカ人なのかもしれません。私たちは彼らの良いとこだけを吸収し、失敗は追ってはならないのです。

面白いことにこの映画で登場する人物の中には12年前に公開された「スーパーサイズミー」というマックを30日間食べ続けるという映画に登場する人物が多く出演しています。黒髪が白髪になっていました。そして12年前と同じようなことを言っていましたが…

人の手によって食べ物は良くも悪くもなる

調理によって食べ物はより美味しくなり、発酵などのプロセスは栄養価を高めたりと、人の手が加わることで良くなることもあります。

逆に人の手が加わることで不自然な形になり、人を蝕む危険なものになることも否定できません。その代表が精製糖、つまり白砂糖です。現在は様々な加工技術によって高果糖コーンシロップなど遺伝子組み換えトウモロコシを使った危険な糖などが出回っています。この映画でも紹介されていましたが、(精製)砂糖とコカインを摂取した際の脳の反応が全く同じ、むしろ砂糖のほうが強いと紹介されていました。

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当たり前かもしれませんが、食べ物は人の手が入ることで悪くもなることもある、これをしっかりと認識する必要があると思います。企業によって食べ物が悪くなることもあり得るということです。

肥満問題への処方箋それがフィットネスブームを生んだ

現在日本にもフィットネスがかなり普及していますが、それはアメリカの影響を強く受けているというのは疑う余地はないかと思います。そして面白いことにフィットネスが盛んになれば肥満も比例して伸びていったことが紹介されていました。

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悪く言えばフィットネスはより食べ物をより消費させるヤブ医者の処方箋として利用されてしまったようです。こういうことを書くとフィットネス関係者から嫌な目で見られることがありますが、運動自体を否定しているのではなく、都合の良いように使われてしまったということです。今となってはダイエットの大部分は食事であり、食事を変えない限りダイエットが成功することはほとんどあり得ません。運動しなくても痩せることは可能ですが、食事の変化なくして痩せることはほぼ不可能です。

ダイエットに限って言えば運動で痩せるという期待は一刻も早く捨てるべきでしょう。そう教えることもです。むしろフィットネスとダイエットは完全に切り離して考えた方が結果的に害は少ないと私は思います。

まとめ

栄養学、それは本来社会学であり、カロリーや栄養素にフォーカスするだけでなく環境、政治、経済などを含めた全体像を理解することが大切です。ですからそういうことに言及しない栄養指導者には注意が必要です。なぜなら栄養学は企業のマーケティング部門に成り下がり、人々を食い物にしているという側面は否定できないからです。フィットネスは肥満問題の解決策にはなり得ず、むしろ問題を深刻化させる可能性大です。

まずは大手の発信する情報を無根拠に信じること、我々庶民を騙すわけがない、そんな期待を捨てることから始めましょう。でなければ、自分が害をこうむることになります。

栄養学を深く突っ込むと必ず、必ず大企業(スポンサーになっている場合が多い)とぶつかります。それを避けるために言及しない人もいるでしょう。しかし、色々と裏を知ってしまったら結局自分も変えなきゃいけないから見てみぬフリをしよう、というのが多くの人の本音のような気もします。

栄養学をもっと社会全体で考え、それを知った上でたまにジャンクフードを食べたり、ケーキを食べたり、肉を食べたりする、つまり「裏を理解した上で食事にいい加減」になりましょう。それが食に対してシリアスになり過ぎず、でも無頓着でも無い、バランスの取れた状態だと思います。無知はただの無知です。

■中山■

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ABOUTこの記事をかいた人

菜食の元パーソナルトレーナー。 2016年に洗礼(バプテスマ)を受け、クリスチャンになる。食の探求から陰謀論の世界に入り、真実を追い求める。そして真実は聖書の中にあると確信。食や運動などトレーナーからの視点とクリスチャンの視点を合わせた情報発信を行う。